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キンコー醤油株式会社担当者インタビュー

キンコー醤油株式会社担当者インタビュー

100年以上の歴史を誇る老舗キンコー醤油株式会社は全国でも数少ない「もろみ」からの醤油・味噌作りを行っている。醤油・味噌以外にも、鹿児島のお土産としてお馴染みの「黒豚みそ」等の加工品を製造しており、「黒豚みそ」を瓶詰めとして販売したのはキンコー醬油が初めてだったとのこと。桜島を望む鹿児島市南栄にある工業団地の本社にて営業部商品開発課の中薗駿さんにお話を聞いた。

―本日はよろしくお願いします。まず御社のご紹介をお願いします。

弊社は明治20年創業のマルエダ醤油と明治40年創業のヤマタ醤油の2つの醤油メーカーが合併してできた会社です。社名の「キンコー」は会社のすぐ側にある「錦江湾」が由来で50年前に新聞で公募した中から選んだと聞いております。今回、公募でデザインを募集するのも何かの縁かなと思っております。
弊社の醤油は「もろみ」から作るという伝統的な製法で製造されています。製造している商品は醤油・味噌だけではなく、それらを利用した加工品も製造しております。今回の課題商品である「黒毛和牛みそ」以外にも、「黒豚みそ」「鰹みそ」は弊社の特製味噌を使った瓶詰加工品シリーズです。県内のお土産ショップ、また催事やECでの販売がメインですが東京のセレクトショップで一部の甘い醤油や黒豚みそ等も扱っていただいております。

ー課題の「黒毛和牛みそ」についてお聞かせください。

「黒毛和牛みそ」の特徴は何と言っても、鹿児島の牛肉を贅沢に使用している事です。原材料の中では一番配合率が多く、表記の順番も先頭に記載しています。(原材料表記の順番はJASの食品表示法に則り配合率が多い材料から順番に記載されているとの事)あとは牛肉を使用するとどうしても油っぽくなるので、唐辛子などを入れて辛くし、味が締まるようにしています。販売場所は土産物屋、アンテナショップ、催事(スーパーや百貨店の九州・鹿児島フェア)、自社ECサイトで価格は税抜き630円です。今回は、この商品のラベルデザインをリニューアルしたいと考えています。

―ターゲットはどうお考えですか?

鹿児島県外、特に都市圏に住む40代前後の男性で、お米が好きで良く食べる方が「ごはんのお供」としてご利用いただくのを想定しています。おにぎりに入れるのも定番ですが、玉子かけご飯にねぎと一緒に食べていただくと美味しいですよ。あとはお酒のあてとしても「もろきゅう」の味噌としてなど重宝すると思います。
少し踏み込んだイメージで言えば「自分が見つけた美味しい物を家族や友人にお奨め」するような美味しんぼ的な方かなと想像しています。

―それでは課題について希望など詳しくお願いします。

商品ラベルのリニューアルデザイン案となります。ラベルのサイズは高さ35mm×幅221mmですが、正面から見える範囲は高さ35mm×90mmで、今回はこの範囲でデザインをお願いします。(残りのスペースは、原材料表記などになります)
コスト管理上の問題がありまして箔押し等の特殊印刷は避けていただきたいです。また瓶の大きさは変えられません。現在、黒豚みそと鰹みそで使っている瓶用和紙カバーは提案に入れないでください。
ただ必須では無いですが、お土産店などの店頭用POPを合わせてのご提案は歓迎します。その場合はサイズをA5以内(通常は名刺サイズが多いです)でお願いします。

―表記やデザインについてはどうですか?

「鹿児島」、「黒毛和牛肉」、「ごはんのお供」、「ピリ辛」の4点が見てわかるようなデザインが希望です。商品名である「黒毛和牛みそ」は必ず入れてください。商品名の書体やロゴは特に指定はありません。またキンコー醤油のロゴについても必須ではありません。
色の指定は特にしませんが「黒毛和牛」という事で「黒」に引っ張られると、売り場で沈んでしまうんですよね。「黒」が悪いわけではないですが、やはり、商品棚に並んで目立つというところは大事だと思います。色んなパターンが見られたらうれしいです。

―ありがとうございます。最後に応募者の方々に一言お願いします。

流行り物のデザインではなく、長く愛される(いわゆるロングライフ、親から子へ、子から孫へ)デザインを希望しています。バイヤーさんからは妙に都会っぽいデザインよりはローカルを感じる方がいいと言われたり、お客様でも審美眼の高い方もいらっしゃるので、そういう声にも対応出来るデザインになれば最高です。
あと既存商品は下記の自社ECに出ておりますので、そこでご確認いただいたり、実際お食べいただければ幸いです。
https://kinkoshoyu.ocnk.net/product/242