鹿児島鍼灸専門学校担当者インタビュー
閑静な住宅街の鹿児島市高麗町。その一角に鹿児島鍼灸専門学校はある。由来は江戸時代の薩摩藩にさかのぼるという老舗の鍼灸の学校だ。その鹿児島鍼灸専門学校からロゴのデザインをお願いしたいと課題をいただいた。学科長の伊藤孝訓さんにお話を聞いた。
―よろしくお願いします。はじめに御校のご紹介をいただけますか。
はい。明治43年(1910年)に設立され今年度で113年を迎える日本最古の鍼灸学校です。当校の設立者の久木田伊助が薩摩藩の御殿医の肥後盛昌という先生に師事しており、学校法ができる前から活動はしていたのですが、明治43年に正式に学校としてスタートしました。そこから約7,000名の卒業生を排出しており、彼らが全国で活躍しています。
―すごいですね。この学校ではどのような資格が取れるのですか?
はい。本校では、「はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師」の国家資格を取ることが可能です。この3つを取ることができるのは九州では本校だけになります。また、日本最古の鍼灸学校ではありますが、現代にあわせていかなければいけないという思いもあり、最新の医療の学習であったり、スポーツ鍼灸、美容鍼灸、リハビリテーションも学習します。
―ありがとうございます。今回の課題は「鹿児島鍼灸専門学校」のロゴデザインということですね。
はい。本校には校章があります。ただ、これは固いというか、公式な式典などで使用するものでして、日常的に表に出してPRや広報などに使用するものではないと思っています。そこで、ロゴを作成したいと思っています。ロゴは看板というかイメージというか、広報全般で使用できるものだといいなと思います。このロゴを見たら「鹿児島鍼灸専門学校だな」というようなものです。名刺やパンフレットなどはもちろんのこと、ホームページやいろいろな広報物に使用していきたいです。
―なるほど。何かロゴのイメージはありますか?
そうですね。ホームページなども見ていただけるとわかるのですが、いま、私たちのほうで「手」を学校のイメージとして使用しています。「やさしさを”しごと”に」というのが本校のテーマなのですが、この「手」とこのテーマを見たら「あ、あの”手”の学校ね」といつか言ってもらえるようになりたいという思いでイメージとして使用しています。ですので、この「手」の写真とマッチするような感じがいいなとは思っています。あとは、「やさしさを”しごと”に」のテーマに準じつつ、やさしさが伝わるロゴというかマークだといいかもしれません。鍼灸なので「はり」とか「お灸」とかのイメージなども絡められると良いかもです。また、当校のカラーはグリーンになります。この色を使用するか、この色にマッチするものであるとうれしいです。現実的には白黒で使用する場合もあると思うので白黒のバージョンもいただけたらうれしいです。
―ありがとうございます。ターゲットはありますか?
はい。1つは本校に入学したいという人ですね。本校の在学生は18歳~60代までおり、平均は30歳、そして全国から応募があるので、これらの点を意識してほしいです。あと、本校では鍼灸や東洋医学自体の広報啓発活動にも力を入れています。まだまだ、鍼灸ってあまり知られていないと思うんです。本校でも鹿鍼祭というものをやっているのですが、一般の方に学校に来てもらって、お灸体験やマッサージ体験とかをしてもらうんです。そうやって一歩ずついろいろな方に鍼灸や東洋医学を知ってもらいたいという思いは大きいです。その魅力が伝われば、そこから、いつか資格取得を目指す方々も増えることになるとも思っていますし。ですので少しターゲットとしては大きくなりますが、鍼灸や東洋医学をあまり知らない人というのもターゲットになると思います。
―なるほど。では、最後に応募者の方へメッセージをお願いします。
はい。この課題でできたロゴマークは本当に末永く使用していきたいなと思っています。このロゴを使って、やさしさであるとか、本校の、ひいては鍼灸の良さというものを啓発していきたいと思っております。素敵なロゴをぜひ作っていただければうれしいです。楽しみにしています。