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鹿児島市平川動物公園担当者インタビュー

鹿児島市平川動物公園担当者

雄大な桜島と錦江湾の自然景観が映える鹿児島市平川動物公園。日本でも有数の規模で知られる同園では、いま大規模なリニューアルが進められている。その一環として販促物のリデザインも行われることとなり、それが今回のアワード課題。平成28年度に迫った全面リニューアルオープンを前に、いま求められるデザイン等について、園長の大野正道さんにお話をうかがった。

―鹿児島市平川動物公園には、どのような特徴があるのでしょうか。

大野:平川動物公園は鹿児島市が運営する動物公園として、昭和47年10月14日に開園しています。総面積は約31.4万平方メートルで、約140種、約1000点の動物を飼育しています。年間来園者数は約50万人で、開園43年目の今年4月に累計来園者数2400万人を突破しています。

―九州で唯一コアラに会える動物園としても人気ですよね。

大野:今から30年前、日本に初めてコアラがやってきた3つの動物園のひとつで、現在10頭のコアラを飼育しています。今、赤ちゃんの子育てをしている母親コアラが2頭いますが、これまでに58頭の赤ちゃんが産まれていまして、この数はコアラを飼育する国内の8つの動物園の中でも一番多いです。

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―それは素晴らしい実績ですね。では、平川動物公園さんが今回、かごしまデザインアワードに応募された理由をお聞かせ願えますか。

大野:平川動物公園では、平成21年から平成27年まで7年間かけて、園内のほとんどすべての展示飼育ゾーンをリニューアルしています。動物園は小さなお子さんをはじめとして人気のある施設ですので、これまで閉園することなく少しずつ工事を進めてきました。そんな平成の大リニューアルもいよいよ今年で終了いたします。そこで、新しい平川動物公園を積極的にPRし、その素晴らしさを多くの人に広報できるツールを統一的に作りたいと考え、ポスター、パンフレット、園内マップのデザインをお願いすることにいたしました。

―なるほど。今回のリニューアルで園内はどのように変わったのでしょうか。

大野:はい。今回のリニューアルには「人に、動物にやさしい動物公園」、「南国鹿児島らしい特色のある動物園」という2つのコンセプトがあります。まず、人にやさしいという部分では、園路の勾配緩和や休憩施設、授乳室などの整備を行いました。動物園のお客様は小学校低学年以下のお子さん連れの方、あるいはおじいちゃん、おばあちゃんまで含めた3世代のご家族連れが非常に多いんですね。そこで幅広い世代のお客様が出来るだけラクに回れるよう、バリアフリー化を目指しました。平成28年度からは園内移動車両も稼働予定です。

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―では、次に動物にやさしいという点について教えてください。

大野:動物にやさしいという点としては、それぞれの展示場を広くすることと、無柵放養式や混合展示で動物がもともと住んでいた場所になるべく近い環境を作ることを目指しました。例えばチンパンジーのような木に登る動物であれば、高い木のようなタワーを作って、そこに上る様子をお客様に見ていただいたり、ガラスビューでライオンの大きさを間近に体感できたり。そういう自然な状態で動物を見ていただける施設づくりを心掛けました。

―よく分かりました。では、南国鹿児島らしい特色はどのような部分に見られるのでしょうか。

大野:日本の動物園ではここだけになりますが、園内に温泉の泉源を掘り当て、2カ所の足湯を設けています。当園の園路は1周約3キロメートルありますので、鹿児島ならではの温泉で疲れを癒していただきたいと考えました。また、桜島の眺望を大切にしています。ゲートを入って正面にあるアフリカ園では天気がいいと桜島が眺められます。南国らしい植物が植えられているのも特徴のひとつですね。

―ターゲットはやはりファミリー層でしょうか。

大野:当園は動物園に遊園地も併設されていますので、ターゲットとしましては小学校低学年までのお子さんとご両親から、おじいちゃん、おばあちゃんまでのファミリー層がやはり中心となります。幼稚園、小学校などの遠足や、命の大切さを学ぶ場として社会科見学での利用も多いです。

―観光客などもターゲットになり得ますよね。

大野:子どもたちにいつまでも夢を、それから楽しみを与える施設であり続けたいというのはもちろんですが、今後は観光客をはじめとして、中高年層や高齢者、障害者の方々、地元住民や企業団体等にも積極的にアピールできる施設にしていかなければならないと考えています。そのためのファーストステップとして、勾配緩和などの整備を行ったという経緯もあります。

―では、販促物をデザインする際に考慮してもらいたいことはありますか。

大野:小さい子どもたちにも動物園だと分かり、大人にも受け入れられるような、幅広い層に親しまれるデザインがいいと思います。今後は県外のお客様に対しても平川動物公園をPRしていきたいので、鹿児島の動物園なんだとひと目でイメージがわくような仕掛けがあればさらにうれしいですね。

―今回はポスター、パンフレット、マップデザインを募集されますね。何か注意点はありますか?

大野:はい。ポスター、パンフレットにはロゴと携帯端末で読み取れるQRコードを必ず入れてください。1枚の紙では表せない情報がホームページにはたくさんありますので、紙媒体とデジタルの世界をうまくつなげていきたいという思いがあります。また、今回の募集に際しては、写真、イラストの提供は行っておりません。各自撮影された写真やお手持ちの素材等をご利用ください。

―それぞれサイズの変更等は可能でしょうか?

大野:まず、ポスターは駅、空港貼りと観光キャンペーンなどでの利用を想定していますので、B1またはB2サイズが望ましいと思います。次にパンフレットは来園者への配付と鹿児島市内各施設への設置が中心ですので、手に取りやすいA4三つ折りサイズを希望しています。大きくすればもっと多くの情報が入りますが、A4両面でどこまで表現できるかというのが腕の見せ所だと思います。
最後にマップですが、パンフレット内に掲載し、園内に看板としても設置します。マップのデザインについては、今いる自分の位置がわかりやすい、行こうとしている場所へのルートが探しやすいという見やすさが最も重視されると思います。

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―よく分かりました。最後に応募される方々へのメッセージをお願いします。

大野:いま平川動物公園では、新しい平川動物公園を知るきっかけとなるデザインを求めています。 県内外の方に新生・平川動物公園をPRし、長く愛されるデザインをぜひよろしくお願いいたします。

―ありがとうございました。

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