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さつま無双株式会社 担当者インタビュー

さつま無双株式会社 担当者

鹿児島県酒造協同組合の統一銘柄として、1966年に誕生した「さつま無双」。薩摩に双つと無いという名前にふさわしく、酒質・風味ともに風格ある味わいである。そんなこだわりの焼酎を製造するのが、鹿児島市郊外にあるさつま無双株式会社。今回は、製造工程の見学や試飲もできる無双蔵で、企画部部長の久木原利英さんに課題やテーマ等についてうかがった。

―蔵に入ると、芋焼酎の甘い香りが漂ってきますね。「さつま無双」は、焼酎王国・鹿児島を代表する銘柄ですが、どのような生い立ちを持っているのでしょうか。

久木原:弊社が創業した1966年当時、鹿児島の芋焼酎は県外にはほとんど出荷されていませんでした。そこで、鹿児島の特産品である焼酎を全国に広めるために、鹿児島県・市・各機関の要望を受けて誕生したのがさつま無双です。鹿児島焼酎の王者と言える風格のある焼酎にするため、鹿児島県酒造協同組合が全組合員に呼びかけ、熊本国税局鑑定官室と鹿児島工業試験場の全面的指導を受けて、最高品質の焼酎として生み出されました。

―なるほど。特徴的な名前はどのようにして決められたのでしょうか。

久木原:薩摩に双つと無いという意味を持つこの名前は、鹿児島県民に一般公募し、その中から選ばれたものです。選考委員長は、当時の県立図書館館長で作家の椋鳩十先生が務められました。

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―そうなんですね。では、さつま無双の原料や味わいの特性をお聞かせ願えますか。

久木原:さつま無双は、鹿児島県酒造協同組合の各蔵元から厳選された原酒をろ過し、ブレンドして作ったのが出発点です。そういった経緯から、ろ過技術、ブレンド技術には自信があります。原料には鹿児島県産のさつまいもを使用し、焼酎づくりに欠かせない割水にもこだわっています。薩摩の自然湧水を汲み、断熱性・抗菌性に優れた木製の受水槽で寝かせることによって、まろやかで美味しい割水に仕上げているんですよ。

―なるほど。そんなこだわりの代表銘柄を、本アワードの課題テーマに挙げられた経緯をお伺いできますか。

久木原:はい。1966年に発売されたさつま無双は、来年、50周年を迎えます。この節目の年に、商品のさらなる拡売と認知度の向上を目指して、ラベルデザインをリニューアルしたいと考えたのがきっかけです。

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―既存のラベルには、どのような意味が込められているのでしょうか。

久木原:さつま無双の赤ラベルは、戊辰戦争で官軍が掲げていた「錦の御旗」をイメージし、鹿児島の焼酎をアピールしています。

―さつま無双には、赤ラベル以外の種類もありますね。

久木原:もともとは赤ラベルだけだったのですが、現在はさつまいもの品種や麹の種類を変えたバリエーションがあります。それぞれの特徴を言いますと、まずさつま無双を代表する赤ラベルは、さつまいもの自然な風味がしっかりと味わえる伝統的な薩摩の本格焼酎です。すっきりとした飲み口で、お湯割りでも水割りでも美味しく味わえます。次に黒ラベルは、黒麹が持つ甘み・コク・キレのバランスが素晴らしい焼酎です。さまざまな料理と相性がよく、食中酒におすすめです。そして、最後は紫ラベルです。紫いもの甘さと香りが十分に引き出された、すっきり爽快な飲み口が人気の商品です。

―それでは、赤ラベル、黒ラベル、紫ラベルの3種のデザインが必要ですね。

久木原:はい。3種それぞれの特徴を出せればうれしいですね。同デザインでのサイズ展開は、1800ml、900ml、720ml、紙パックの可能性があります。

―どんなターゲット層を狙っているのでしょうか。

久木原:現在のコアなターゲット層は40代以上の男性なのですが、20〜30代の若い男女にもこれまでとは違ったイメージでアピールできればと考えています。

―販売スペースはどのようなところを想定されていますか。

久木原:主な販路は、インターネットと全国の酒販店です。また、百貨店にも出荷しています。さまざまな商品が並ぶ売場でお客様に選択していただくわけですから、商品の顔となるラベルのデザインは最も重要な要素のひとつだと考えています。

―では、デザインの応募にあたり、デザイナーさんに考慮してもらいたいことはありますか?

久木原:基本的には、さつま無双のロゴと肩ラベルの敬天愛人の文字と薩摩焼酎マークはこのまま使用していただきたいです。ただ、さつま無双という名前や現在のロゴは少しいかついといいますか、男性的なイメージも強いので、少し雰囲気を変えていきたいという思いはありますね。例えば、重厚感がありながら、華やかさもあるような。若い方や普段あまり焼酎を飲まない方にも「これ、何だろう?」と売場で見て、手に取ってもらえるようなデザインを期待しています。

―瓶は茶瓶、キャップは黒か金という規定がありますね。

久木原:はい。キャップについては薩摩焼酎の認証マークを入れたものをメーカー数社で共同製作しておりまして、それが黒か金なのです。茶色の瓶には直射日光を防ぐという役割もありますので、瓶とキャップは規定の色でお願いします。

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―なるほど。今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?

久木原:焼酎ブームも一段落し、アルコールを飲む人も減ってきていると言われる中、新たな顧客層の掘り起こしが必要だと考えています。今後は日本国内に限らず、アジアや欧米圏への展開も拡大していきたいですね。薩摩焼酎という世界で認められた産地呼称もありますので、海外に鹿児島の焼酎をもっとアピールしていきたいです。

―よく分かりました。最後に応募される方々へのメッセージをお願いします。

久木原:さつま無双は、酒質・風味ともに自信を持って提供している弊社の代表銘柄です。ラベルデザインについては、今回が初めての大がかりなリニューアルとなります。発売50周年の節目のデザインを、自信を持って提案していただければありがたいです。ぜひよろしくお願いいたします。

―ありがとうございました。

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